大阪都構想の最大の目的は、大阪府と大阪市の二重行政の解消だと言われます。では「二重行政」とはいったい何なのか、そして、その「二重行政」が解消するのは市民にとって望ましいことなのでしょうか?
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▼コロナ禍で研究所統合に疑問符 
 
大阪府立と大阪市立で機能が似た施設や施策は「二重行政」だと統合が進んでいます。例えば、公衆衛生関係の検査、調査、研究を行う大阪府立公衆衛生研究所と大阪市立環境科学研究所は2017年4月に統合されて人員削減が進められました。その結果、新型コロナウイルス禍では迅速な対応ができないばかりか、PCR検査はニーズに追い付かず、保健所ともども業務がパンク状態に。府立と市立の研究所が両方あった方が、コロナ対策はもっとしっかりできていたはずです。
 
2015年5月の住民投票直前の国会では、大阪で府立と市立が並立して二重行政とされている、大学(統合予定)、図書館、体育館、信用保証協会(統合済み)は、「無駄な二重行政ではない」と答弁されています(※1)。つまり「二重イコール無駄」ではなく、市民とって「手厚い」という面があるのです。
 
▼二つの超高層ビルは二重行政なのか?
 
松井一郎・大阪市長はテレビ出演などの際によく、大阪市住之江区の旧WTCビル(現・大阪府咲洲庁舎)と、大阪府泉佐野市のりんくうゲートタワービルという二つの超高層ビルを「府と市が張り合って建設した」と二重行政の例に挙げます。どちらもバブル経済崩壊の影響で経営破綻を経験しました。このようなことが二度と起こらないよう、大阪市から都市計画権限を取り上げようというのが大阪都構想です。
 
しかし、都市計画を大阪府が牛耳れば、投資の失敗が絶対にないとは言えません。新型コロナウイルスのような感染症の発生、自然災害は予想できません。リーマンショックも突然、発生しました。世界的な事象に影響される景気動向を読むのはとても難しく、大阪の行政機構を変えたぐらいでコントロールできるものではありません。
 
▼二重行政解消にこだわると市民生活の質が下がる
 
府立体育館と市立体育館、府立中央図書館と市立中央図書館、府立病院と市立病院、これらが「二重行政」だと一つになってしまったら? 市民生活はレベルダウンし、今よりも不便になるでしょう。
 
(※1) 第5号 平成27年5月15日(金曜日) 地方創生に関する衆議院特別委員会 
日本共産党 宮本岳志議員(当時)の質問
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigirokua.nsf/html/kaigirokua/028718920150515005.htm

大阪市はワンチーム
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