政令市指定都市の大阪市を廃止して四つの特別区に分割する大阪都構想では、大阪市が実施してきた行政は、大阪府と特別区に分かれます。世界的にもトップレベルの技術力を持つ大阪市の水道事業は、職員も設備も「大阪府」に移ります。
▼世界に誇る「大阪市の水道」の行く末は…
大阪市の水道事業の将来像を決めるのは、大阪府です。大阪市の水道料金も、民営化するかどうかも、特別区には決定権がありません。
大阪市水道局の持つ莫大な土地建物等、基金含む公営企業会計*1も、大阪市が誇る高いスキルを持つ職員*2も、年100億円を超える利益*3も、すべて大阪府のものになります。(資産額約4,723億円。大阪市民一人あたり17万円超)
経営指標*4からも、大阪府域平均、大都市平均と比較して極めて優良資産です。
大阪市民の水道料金で築いてきた、この優良資産を「タダで大阪府にあげる」のが「大阪都構想」です。
▼大阪市のままなら「値上げナシ」!
2040年度までに、全国の約90%の水道事業者が水道料金の値上げが必要というレポート*5が全国ニュースで流れました。その値上げ率は全国平均で36%、中には料金がおよそ5倍になる自治体もあります。しかし、大阪市の必要値上げ額は「0円」です。
大阪府内で一番、水道料金が安いのは大阪市です*6。明治時代に始まった大阪市の水道事業は、先駆的な投資によって「安くておいしい水」を実現しています。
しかし大阪都構想で、大阪市の水道料金の決定権は、大阪府に変わります。元大阪市民だけ、安い水道料金をいつまで維持できるでしょうか。
大阪都構想が実現すれば、「水道料金は上がる可能性が非常に高い」のは間違いありません。
#大阪市はワンチーム
<出典>
*1特別区設置協定書 別表2-5 財産目録【準公営・公営会計】
*2特別区設置協定書 別表3-1から3-3
http://www.pref.osaka.lg.jp/fukushutosuishin/sougouku_tokubetuku/tokubetukuseidoan.html
*3大阪市水道局決算レポート(平成 30 年度決算)
https://www.city.osaka.lg.jp/suido/cmsfiles/contents/0000480/480787/r010917_1.pdf
*4大阪市水道局 業績情報 経営指標
https://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000489552.html
*5チーム水・日本の試算「人口減少時代の水道料金 全国推計推定結果(改訂版)」2018年3月
https://www.shinnihon.or.jp/about-us/news-releases/2018/2018-03-29.html
*6大阪市水道局HP「大阪市の水道料金水準について」
※一般家庭の水道料金:大阪市:2,112円、大阪府内平均:2,915円、大都市平均:2,906円。
https://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000324310.html
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