大阪都構想の制度設計では、大阪市を廃止して設置する四つの特別区の名称は「淀川区」「北区」「中央区」「天王寺区」です。これに対し、東京都の中央区と北区が「同一名称は避けてほしい」と再検討を求めています。現在も大阪市には北区と中央区があるのに、どうして東京は大阪都構想の区の名称には「NG」なのでしょうか。
区名
 
▼自治体が同じ名称を使うには協議が必要
 
昭和45年の自治省自治事務次官通知では、新たに市を設置する場合は「既存の市の名称と同一、または類似しないよう十分配慮すること」となっています。これに準じれば、新たに特別区を設置する際もその名称には配慮が必要です。
 
大阪市の北区と中央区は政令指定都市が事務処理の便宜上、置いている行政区であり、自治体ではありません。大阪市を廃止して四つの特別区に分割する大阪都構想では、特別区の名称を現在の24行政区の中から四つピックアップしました。しかし、この特別区は政令指定都市の行政区ではなく「自治体」です。なので、大阪の特別区を北区、中央区とするには、既にこの名称を使っている東京都の特別区と協議が必要になるのです。
 
▼東京の反応を大阪はスルー
 
大阪都構想の制度設計をする「大都市制度(特別区設置)協議会」(通称・法定協議会)が、東京都の中央区と北区に「同一名称の使用にご理解をたまわりたい」という文書を送付したところ、「同一名称の使用は避けていただきたい」との返答がありました。東京都中央区は「行政を進めていく上で様々な問題や混乱、住民の戸惑いが生じることが懸念される」とし、北区は「シティプロモーション方針をはじめとした本区の各施策の推進に影響を与え、北区に愛着を持つ区民、北区に根差した企業等に大きな戸惑いを生じさせるのは想像に難くない」とまで言っています。
 
法定協議会は2020年2月に東京の見解を協議しましたが、「大阪市民も北区、中央区という行政区名に慣れ親しんでいる」として、特別区名は変更せず「原案のまま」として再検討はしませんでした。
 
東京と大阪の「特別区の名前が同じ」問題は今後どうなるのでしょう!?

#大阪市はワンチーム

<資料> 
第33回大都市制度(特別区設置)協議会の会議録や動画、東京都の北区、中央区とのやり取りの文書(資料4-1~4-4)は、こちら☞
http://www.pref.osaka.lg.jp/fukushutosuishin/daitosiseidokyogikai/33hoteikyo.html